“蛍草”の読み方と例文
旧字:螢草
読み方割合
ほたるぐさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蛍草ほたるぐさ竜胆りんどう風の花が、熊笹のあちらこちらに見える。野生の石楠花しゃくなげが処々に咲いている。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
自分などは子供の時に、鴨跖草つきくさ即ち「つゆくさ」を、蛍草ほたるぐさともギイスグサとも呼んでいた。ギイスはきりぎりす、螽斯ぎす、はた織虫のことであり、蛍草の名は東京でも知られている。
藤吉郎は、一けい蛍草ほたるぐさんで、指先にもてあそんでいた。花に寄せて、誰をしのんでいるのだろうか。母か、寧子ねねか。——彼の多感多情は、彼の軍師竹中半兵衛が、誰よりもよく知っていた。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)