螽蟖こほろぎ)” の例文
夕顏の宿やどに寢て、はしぢかにきこえてくる、物賣りの聲や、町人の話聲や、夜明けに隣家の下僕が嚔をするのや、唐臼からうすの音がとどろいてくるのや、螽蟖こほろぎが枕上ちかく飛んでくるのを見るあたりの
夏の夜 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)