蝸牛でんでんむし)” の例文
「まあ、貴下あなたの言うことは、蝸牛でんでんむしの狂言のようだよ。」と寂しく笑ったが
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蛞蝓なめくじだとペロリと呑みたくなって危いが、蝸牛でんでんむしなら仔細しさいあるまい、見舞おうと、おのおの鹿爪らしく憂慮気きづかわしげに、中には——時々の事——縁へ這上ったのもあって、まじまじと見てつらを並べている。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)