“棕梠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅろ73.7%
しゆろ26.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
棕梠(しゅろ)、芭蕉、椰子樹(やしじゅ)、檳榔樹(びんろうじゅ)、菩提樹(ぼだいじゅ)が重なり合った中に白い卓子(テーブル)と籐椅子(とういす)が散在している。東京の中央とは思えない静けさである。
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
彼女は、弾(はじ)かれたようにベンチから飛び上がった。とたんに、棕梠(しゅろ)の葉が手をたたくように揺れて、あたりの闇が、笑い声に騒いだ。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
発行所の庭には先づ一本の棕梠(しゆろ)の木がある。春になつて粟粒を固めた袋のやうな花の簇出(そうしゆつ)したのを見て驚いたのは、もう五六年も前の事である。
発行所の庭木 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
一寸触つても指に付いてくる六月の棕梠(しゆろ)の花粉のやうに、月夜の温室の薄い硝子のなかに、絶えず淡緑の細花を顫はせてゐるキンギン草のやうに
桐の花とカステラ (新字旧仮名) / 北原白秋(著)