しば)” の例文
八蔵は泰助にうらみあれば、その頭蓋骨は砕かれけん髪の毛に黒血かたまりつきて、頬より胸に鮮血なまちほとばしり眼を塞ぎ歯をしばり、二目とは見られぬ様にて、死しおれるにもかかわらず。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
屑屋はまなこを閉じ、歯をしばり、音するばかり手足をもだえて、苦痛に堪えざる風情なりき。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お沢 ヒイ……(歯をしばりて忍泣しのびなく。)
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)