トップ
>
切
>
くいしば
ふりがな文庫
“
切
(
くいしば
)” の例文
此
(
これ
)
を
仮
(
か
)
り
来
(
きた
)
りて
以
(
もっ
)
て建文の位を
遜
(
ゆず
)
れるに涙を
堕
(
おと
)
し、
燕棣
(
えんてい
)
の国を奪えるに歯を
切
(
くいしば
)
り、
慷慨
(
こうがい
)
悲憤して以て回天の業を
為
(
な
)
さんとするの
女英雄
(
じょえいゆう
)
となす。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
アンドレイ、エヒミチはうんざりして、
長椅子
(
ながいす
)
の
上
(
うえ
)
に
横
(
よこ
)
になり、
倚掛
(
よりかかり
)
の
方
(
ほう
)
へ
突
(
つい
)
と
顔
(
かお
)
を
向
(
む
)
けたまま、
歯
(
は
)
を
切
(
くいしば
)
って、
友
(
とも
)
の
喋喋
(
べらべら
)
語
(
しゃべ
)
るのを
詮方
(
せんかた
)
なく
聞
(
き
)
いている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
創
(
きず
)
を
裹
(
つつ
)
み歯を
切
(
くいしば
)
って
闘
(
たたか
)
うが如き経験は、
未
(
いま
)
だ
曾
(
かつ
)
て積まざりしなれば、燕王の笑って評せしもの、実に
其
(
その
)
真を得たりしなり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
と、
忽
(
たちま
)
ち
覚
(
おぼ
)
ゆる
胸
(
むね
)
の
苦痛
(
くつう
)
、
膓
(
ちょう
)
の
疼痛
(
とうつう
)
、
誰
(
たれ
)
か
鋭
(
するど
)
き
鎌
(
かま
)
を
以
(
もっ
)
て、
刳
(
えぐ
)
るにはあらぬかと
思
(
おも
)
わるる
程
(
ほど
)
、
彼
(
かれ
)
は
枕
(
まくら
)
に
強攫
(
しが
)
み
着
(
つ
)
き、きりりと
歯
(
は
)
をば
切
(
くいしば
)
る。
今
(
いま
)
ぞ
初
(
はじ
)
めて
彼
(
かれ
)
は
知
(
し
)
る。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
苦しさ
耐
(
た
)
えがたけれど、銭はなくなる道なお遠し、
勤
(
ごん
)
という修行、
忍
(
にん
)
と云う観念はこの時の入用なりと、歯を
切
(
くいしば
)
ってすすむに、やがて
草鞋
(
わらじ
)
のそこ抜けぬ。
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
長椅子
(
ながいす
)
の
上
(
うえ
)
に
横
(
よこ
)
になった
切
(
き
)
り、そうして
歯
(
は
)
を
切
(
くいしば
)
っているのであるが、それが
段々
(
だんだん
)
度重
(
たびかさ
)
なれば
重
(
かさな
)
る
程
(
ほど
)
、
堪
(
たま
)
らなく、
終
(
つい
)
には
咽喉
(
のど
)
の
辺
(
あた
)
りまでがむずむずして
来
(
く
)
るような
感
(
かん
)
じがして
来
(
き
)
た。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
其時成実の隊の
下郡山内記
(
したこおりやまないき
)
というものが、此処で打死しても仕方が無い、一旦は引退かれるが宜くはないか、と云った折に、ギリギリと歯を
切
(
くいしば
)
って、ナンノ、藤五郎成実
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
“切”の意味
《名詞》
(きれ)布の一部分。転じて布。
《形容動詞》
(セツ)緊急である、余裕がない。
(セツ) 心を込めて祈るさま。
(セツ) 身にしみて強く感じるさま。
《助詞》
(きり、ぎり)のみ。だけ。
(出典:Wiktionary)
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“切”を含む語句
大切
一切
切々
突切
打切
切断
切歯
思切
切立
切端
引切
息切
掻切
巾着切
半切
仕切
切通
切符
切掛
手切
...