“せち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:セチ
語句割合
63.6%
13.6%
世智13.6%
世知4.5%
煮染4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この運命の定まるべき日の、せちに待たるゝと共に、あるときは其成功の覺束おぼつかなき心地せられて、熱病む人の如くなることあり。
ぎねで餅をき、削り掛けを以てしでに垂れ、手火たひを投げて火祭をする風習が、田舎の隅々にまで伝わっているのみならず、数多い月々のせちの日なども
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
巴里も世智せちがらい土地だけれど、ル・タン社もそれ以上に世智がらいですからね。編集長が私に各社を出し抜いて単独会見をやれと云ふのですよ。特別賞金をかけてね。そこで僕も考へましたよ。
亜剌比亜人エルアフイ (新字旧仮名) / 犬養健(著)
なるほど彼の卒業した時代に比べると、世間は十倍も世知せちがらくなっていた。しかしそれは衣食住に関する物質的の問題に過ぎなかった。従って青年の答には彼の思わくと多少い違った点があった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ことごとく、竹の皮包みの喰べ物ばかり! お煮染せち……酢の物……赤飯こわめし……醤油瓶……酒の一合瓶……沢庵包み……
仁王門 (新字新仮名) / 橘外男(著)