世智せち)” の例文
この世智せち辛い世に生きて行くためには、それ位の馬鹿馬鹿しい想像の世界があった方がよろしい。そのために私共の生活は、どんなに楽しく、そして弾力的なものにをるかわからないのです。
巴里も世智せちがらい土地だけれど、ル・タン社もそれ以上に世智がらいですからね。編集長が私に各社を出し抜いて単独会見をやれと云ふのですよ。特別賞金をかけてね。そこで僕も考へましたよ。
亜剌比亜人エルアフイ (新字旧仮名) / 犬養健(著)
世智せちがらい當今ではちと思ひおよばない高であつたらうと考へられる。
花火と大川端 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)