“閻魔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんま95.8%
ゑんま4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「……そうしてきりの舞台に閻魔えんまさまでもおどらして地獄もこの頃はひまだという有様でも見せるかな……なるほど、これは面白そうだ」
それを取って、矢立てと共に帯の前へさしこむと、尺取は大胆にも、通用口のくぐり門をガラリと開けて、閻魔えんまの庁をのぞきました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青黒いコメカミが激情のためらしく、ヒクヒク動きますが、閉ぢた唇はみにく貝殼かひがらのやうに、頑固に引締つて閻魔ゑんまの廳の釘拔くぎぬきを借りて來ても開けられさうもありません。
しかし天下の大盜と言はれたお狩場の四郎は此儘老朽おいくちる氣は毛頭ない。生きてゐるうちに、恩は恩、あだは讐で返し、惡事の帳尻を合せて置かなければ閻魔ゑんまの廳へ行つて申譯が相立たない。