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斯
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かう
ふりがな文庫
“
斯
(
かう
)” の例文
知らず彦兵衞は金の
蔓
(
つる
)
に有り付たりと
悦
(
よろこ
)
び勇み望みの荷物を
請取
(
うけとり
)
是
(
これ
)
を
那
(
あゝ
)
して
斯
(
かう
)
してと心に
悦
(
よろこ
)
び我が
家
(
や
)
を指て
立歸
(
たちかへ
)
り淺草御門迄來懸る處を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
案内者は
斯
(
かう
)
云つて、仲に立つた者が此レールを請負つて、一間ばかりの橋一つにも五十圓の、枕木一本が幾圓のと、不當な儲をした事を話す。
熊の足跡
(旧字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
長左衛門様の御話して、
斯
(
かう
)
なることを
見透
(
みとほ
)
して御座つたと言うて聴かせましたが、若い者等は、ヘイ
其様
(
そんな
)
人があつたのかなと驚いて居ましたよ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
色々
(
いろ/\
)
と
折檻
(
せつかん
)
もして
見
(
み
)
たが
無駄
(
むだ
)
なので
親父
(
おやぢ
)
も
持餘
(
もてあま
)
し、
遂
(
つひ
)
にお
寺樣
(
てらさま
)
と
相談
(
さうだん
)
した
結極
(
あげく
)
が
斯
(
かう
)
いふ
親子
(
おやこ
)
の
問答
(
もんだふ
)
になつた。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
常人
(
つねなみのひと
)
ならば
吁
(
あ
)
といひて
逃
(
にぐ
)
べきに、さはなくてその方に身を
対
(
むけ
)
てつら/\見るに、
斯
(
かう
)
闇
(
くら
)
くなりしにかゝるものゝあり/\と見ゆるもたゞ人ならじと猶よく見れば
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
斯
(
かう
)
した女の張り詰めた心も同情するに足りる。作をするなら何うしてもこの女の方が主人公だ。それを内田君が、『裏店の
嚊
(
かゝあ
)
のやうな無恥な行為』と言つたのは、理解出来兼ねる。
初冬の記事
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
アヽ
当家
(
たうけ
)
でも
此頃
(
このごろ
)
斯
(
かう
)
いふ
営業
(
えいげふ
)
を始めたのぢや、
殿様
(
とのさま
)
も
退屈凌
(
たいくつしの
)
ぎ——といふ
許
(
ばかり
)
でもなく
遊
(
あそ
)
んでも
居
(
ゐ
)
られぬから
何
(
なに
)
がな
商法
(
しやうはふ
)
を、と
云
(
い
)
ふのでお
始
(
はじめ
)
になつたから、
何
(
ど
)
うかまア
諸方
(
しよはう
)
へ
吹聴
(
ふいちやう
)
して
呉
(
く
)
んなよ。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
斯
(
かう
)
して到る処に博奕が盛んになり博徒が多くなると、自然他所他国の親分達の面を合せる場合も多いから、互に敵愾心も起らう、自負心も負けじ魂も湧かう、勢ひ親分でも子分でも互に人間を磨き
侠客の種類
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
山崎と云ふ女は前の女に
斯
(
かう
)
尋
(
たづね
)
て居る。
御門主
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
斯
(
かう
)
して生きてゐたいと思つた
都会と田園
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
など考ふるに眼はさえて今宵は
草臥
(
くたびれ
)
に紀行も書ざりしが
明日
(
あす
)
の泊りは早くして必らず二日分
認
(
したゝ
)
むべし四人別々に書く紀行拙者も貴公も同案にては
可笑
(
をかし
)
からずハテ
甘
(
うま
)
く書きたいもの何ぞ名案名趣向名句もせめて一二句は
彼
(
あれ
)
も
斯
(
かう
)
して是もまたカウ/\グウ/\
鼾
(
いびき
)
の音
偖
(
さて
)
よく人は
睡
(
ねぶ
)
らるゝよ障子を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
遊ばされ候はゞ然るべく私し兄の儀を申もいかゞに候へども
何
(
なに
)
ごとによらず
是
(
これ
)
は
斯
(
かう
)
だといふ時は是までも
隨分
(
ずゐぶん
)
他人さまの御世話を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
伯母は涙
堰
(
せ
)
きも
敢
(
あ
)
へず「——長二や、——私や、
斯
(
かう
)
してお前と
歩
(
あ
)
るいて居ながら、コツクリと死にたいやうだ——」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
あそび
倦
(
うめ
)
ば
斯
(
かう
)
作りたるを打こぼつをもあそびとし、又他の
童
(
わらべ
)
のこれにちかくおなじさまに作りたるを
城
(
しろ
)
をおとすなどいひてうちくるふもあり、そのまゝにおくもあり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
例の
奇癖
(
きへき
)
は
斯
(
かう
)
いふ
場合
(
ばあひ
)
にも
直
(
す
)
ぐ
現
(
あら
)
はれ、若しや
珍石
(
ちんせき
)
ではあるまいかと、
抱
(
だ
)
きかゝへて
陸
(
をか
)
に
上
(
あ
)
げて見ると、
果
(
はた
)
して! 四
面
(
めん
)
玲瓏
(
れいろう
)
、
峯
(
みね
)
秀
(
ひい
)
で
溪
(
たに
)
幽
(
かすか
)
に、
亦
(
また
)
と類なき
奇石
(
きせき
)
であつたので
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
夫ぢやア
爲
(
やつ
)
て下さるか
如何
(
いかに
)
も
吾儕
(
われ
)
がことを
構
(
かま
)
へ
爲
(
し
)
て見せようが此
姿
(
すがた
)
では
如何
(
どう
)
も
斯
(
かう
)
も
詮方
(
しかた
)
がねへ付ては
身姿
(
みなり
)
を
拵
(
こせへ
)
るだけ金をば五兩貸てくれ。
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
縹緻
(
きりやう
)
が
可
(
い
)
いから一ツや二ツ
隠
(
か
)
くしても居れようがネ——私にしてからが、
只
(
た
)
だお前さんの行末を思へばこそ、
斯
(
かう
)
してウルさく勧めるんだアね、悪く取られて、たまつたもんぢやありませんよ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
斯
漢検準1級
部首:⽄
12画
“斯”を含む語句
斯様
僂麻質斯
斯々
如斯
螽斯
波斯
莫斯科
斯樣
斯道
窒扶斯
腸窒扶斯
瓦斯
瓦斯灯
斯般
瓦斯暖炉
俄羅斯
斯如
水素瓦斯
瓦斯燈
毒瓦斯
...