“轅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ながえ79.4%
かじ8.8%
かぢ7.4%
1.5%
かぢぼう1.5%
エン1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
所名ところな辻占つじうらも悪い。一条戻り橋まで来たときだった。供奉ぐぶの面々は急にながえを抑えて立ちどまった。いやしゃ二、み車をまわし初めた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たつた一輛残つてゐた俥の持主は五年前に死んで曳く人なく、かじの折れた其俥は、遂この頃まで其家そこの裏井戸のわきで見懸けられたものだ。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
いかにしたるか車夫はぴつたりとかぢを止めて、誠に申かねましたが私はこれで御免を願ひます、代は入りませぬからお下りなすつてと突然だしぬけにいはれて
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
城の縄張りをしたていに、車のの中へ、きちんと入って、腰は床几しょうぎに落したのである。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此車のかぢぼうの下ろされる処は、言はずもがなで、東京の今の紳士といはれる仲間の十の七八は皆な斯んなことを以て得意として居るのです。
夜の赤坂 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
マガレルハ牛ノカシラトシ、ソウナルハ牛ノ脚トシ、横ナルハ牛ノクビトシ、転ズルハ牛ノ背トシ、ホウナルハ牛ノ腹トシ、立テルハ牛ノツノトシ、オウ(胸ノ綱)シュウ(尾ノ綱)備ワリ、軸、双、エン(ながえ)ヲ仰グ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)