“轅門”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんもん90.0%
ながえもん10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて、孔明が見えたと聞くと彼は自ら歩を運んで、轅門えんもんの傍らに出迎え、慇懃いんぎん、師の礼をとって上座へ請じたので、孔明はあやしんで
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おもうに彼の君はずかしめられ臣死するの一時に際し、靦然てんぜんとして幕府に恭順を唱え、志士をくびきりて幕軍の轅門えんもんに致したる、俗論党の故郷として、充分の価値ありというべし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
小一条のたいから泉殿いずみどののあたりには、奏楽がやむと、主の忠平の大きな笑い声やら、客の嬌笑雑語の溢れが、大表の轅門ながえもんから、垣舎かきやのほとりまで、近々と洩れ聞えていた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)