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更
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かう
ふりがな文庫
“
更
(
かう
)” の例文
更
(
かう
)
闌
(
た
)
けて、天地の間にそよとも音せぬ
後夜
(
ごや
)
の靜けさ、やゝ傾きし
下弦
(
かげん
)
の月を追うて、冴え澄める大空を渡る雁の影
遙
(
はる
)
かなり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
見て
餘所
(
よそ
)
ながらなる
辭別
(
いとまごひ
)
愁然
(
しうぜん
)
として居たる折早くも二
更
(
かう
)
の
鐘
(
かね
)
の
音
(
ね
)
は
耳元
(
みゝもと
)
近
(
ちか
)
く聞ゆるにぞ
時刻
(
じこく
)
來りと立上り
音
(
おと
)
せぬ樣に
上草履
(
うはざうり
)
を足に
穿
(
うが
)
つて我家を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
或夜、
更
(
かう
)
が
闌
(
た
)
けてから、私が獨り御廊下を通りかゝりますと、あの猿の良秀がいきなりどこからか飛んで參りまして、私の袴の裾を頻りにひつぱるのでございます。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
其の夜
一六二
三
更
(
かう
)
の
比
(
ころ
)
、おそろしきこゑして、あなにくや、ここにたふとき
一六三
符文
(
ふもん
)
を設けつるよとつぶやきて、
復
(
ふたた
)
び声なし。おそろしさのあまりに長き夜を
一六四
かこつ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
七八人
(
しちはちにん
)
群
(
むらがり
)
飮
(
の
)
むに、
各
(
おの/\
)
妻
(
つま
)
を
帶
(
たい
)
して
並
(
なら
)
び
坐
(
ざ
)
して
睦
(
むつま
)
じきこと
限
(
かぎり
)
なし。
更
(
かう
)
闌
(
た
)
けて
皆
(
みな
)
分
(
わか
)
れ
散
(
ち
)
る
時
(
とき
)
、
令史
(
れいし
)
が
妻
(
つま
)
も
馬
(
うま
)
に
乘
(
の
)
る。
婢
(
こしもと
)
は
又
(
また
)
其
(
その
)
甕
(
かめ
)
に
乘
(
の
)
りけるが
心着
(
こゝろづ
)
いて
叫
(
さけ
)
んで
曰
(
いは
)
く、
甕
(
かめ
)
の
中
(
なか
)
に
人
(
ひと
)
あり。と。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
……
更
(
かう
)
闌
(
た
)
けて
曉方
(
あけがた
)
近く……
カンタタ
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
取直して
快
(
こゝろ
)
よく
獻
(
さし
)
つ
酬
(
さゝ
)
れつ
飮
(
のみ
)
居
(
ゐ
)
たりしが何時しか日さへ
暮果
(
くれはて
)
て兩人共
睡眠
(
ねむり
)
の氣ざし
肱
(
ひぢ
)
を
枕
(
まくら
)
にとろ/\と
睡
(
まどろ
)
むともなしに
寢入
(
ねいり
)
しが早三
更
(
かう
)
の
頃
(
ころ
)
靱負は
不※
(
ふと
)
起上
(
おきあが
)
り其のまゝ爰を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一夜
時頼
(
ときより
)
、
更
(
かう
)
闌
(
た
)
けて尚ほ眠りもせず、意中の
幻影
(
まぼろし
)
を追ひながら、爲す事もなく茫然として机に
憑
(
よ
)
り居しが、越し方、行末の事、
端
(
はし
)
なく胸に浮び、今の我身の有樣に引き
比
(
くら
)
べて
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
更
(
かう
)
が
闌
(
た
)
けてから、私が独り御廊下を通りかゝりますと、あの猿の良秀がいきなりどこからか飛んで参りまして、私の袴の裾を頻りにひつぱるのでございます、確、もう梅の匂でも致しさうな
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ん今年何月に死すべきや今年今月死し給ふべし今月幾日に死するや今年今月今日死し給ふべしと云にぞ
靱負
(
ゆきへ
)
は心中大いに
憤
(
いきどほ
)
りて
再度
(
ふたたび
)
問ひけるは
時刻
(
じこく
)
は何時なるや白水
答
(
こた
)
へて今夜三
更
(
かう
)
子
(
ね
)
の
刻
(
こく
)
に死し給はん靱負は思はず
詞
(
ことば
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
更
常用漢字
中学
部首:⽈
7画
“更”を含む語句
夜更
更衣
深更
着更
初更
衣更
猶更
尚更
五更
変更
更紗
殊更
三更
二更
更生
一更
更行
満更
今更
万更
...