“松蕈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まつたけ90.9%
まつだけ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吸物のふたを取ると走りの松蕈まつたけで、かうばしい匂がぷんと鼻にこたへる。給持きうぢ役僧やくそうは『如何どうだ』といつた風に眼で笑つて、してつた。
茸の香 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
たひ味噌汁みそしる人參にんじん、じやが、青豆あをまめとりわんたひ差味さしみ胡瓜きうり烏賊いかのもの。とり蒸燒むしやき松蕈まつたけたひ土瓶蒸どびんむしかうのもの。青菜あをな鹽漬しほづけ菓子くわしいちご
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
新郎の母者人が「ドウカお吸物すいものを」との挨拶あいさつが無い前に、勝手に吸物すいものわんの蓋をとって、きすのムスビは残して松蕈まつだけとミツバばかり食った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
松蕈まつだけおそく、紅葉には盛りにちと早いと云う明治四十三年の十一月中旬。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)