“六文錢”の読み方と例文
新字:六文銭
読み方割合
ろくもんせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煙草盆(たばこぼん)に香(かう)の薫(かをり)のみして、座(ざ)にいまだ人影(ひとかげ)なき時(とき)、瀧君(たきくん)の此(こ)の光景(くわうけい)は、眞田(さなだ)が六文錢(ろくもんせん)の伏勢(ふせぜい)の如(ごと)く、諸葛亮(しよかつりやう)の八門遁甲(はちもんとんかふ)の備(そなへ)に似(に)て居(ゐ)る。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
こゝに信州(しんしう)の六文錢(ろくもんせん)は世々(よゝ)英勇(えいゆう)の家(いへ)なること人(ひと)の能(よ)く識(し)る處(ところ)なり。はじめ武田家(たけだけ)に旗下(きか)として武名(ぶめい)遠近(ゑんきん)に轟(とゞろ)きしが、勝頼(かつより)滅亡(めつばう)の後(のち)年(とし)を經(へ)て徳川氏(とくがはし)に歸順(きじゆん)しつ。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
其(そ)の夕刻(ゆふこく)は、六文錢(ろくもんせん)も、八門遁甲(はちもんとんかふ)も何(なん)にもない。座(ざ)に、煙草盆(たばこぼん)を控(ひか)へて、私(わたし)が先(ま)づ一人(ひとり)、斜(なゝめ)に琵琶棚(びはだな)を見込(みこ)んで、ぽかんと控(ひか)へた。青疊(あをだたみ)徒(いたづ)らに廣(ひろ)くして、大卓(だいたく)は、浮島(うきしま)の體(てい)である。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)