かう)” の例文
『あゝ、どうにかかうにか間に合せて置いた。二級懸持ちといふやつは巧くいかないものでねえ。』と言つて、銀之助はしんから出たやうに笑つて、『時に、君は奈何どうする。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
以て結納ゆひなふまで取交したるなかなれば假令癲癇てんかんの病ありとも吾儕わしよいというならばそれまでにして父母ちゝはゝあへかういふすぢ有るまじ夫をして病有るものはといふわけならば一おうは我に話して縁組を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其を思ふと廃して了へと言ふのは実際可愛さうでもある。しかし、君、我輩のやうに子供が多勢ではどうにもかうにも仕様が無い。一概に子供と言ふけれど、その子供がなか/\馬鹿にならん。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)