“右方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うほう33.3%
うはう22.2%
いうはう11.1%
こちら11.1%
みぎ11.1%
みぎかた11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妙見の長い山脚を越えて、千々岩岳、吾妻岳、九千部くせんぶ岳などが蒼茫そうぼうとして暮行くれゆく姿を見せ、右方うほう有明海の彼岸ひがんには多良たら岳が美しい輪廓りんかくを描く。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
其れとなゝめに対して右方うはうそびえたウフイツチ邸は階下の広大な看棚ロオヂアを広場に面せしめて、その中には希臘ギリシヤ羅馬ロオマ時代の古彫像が生ける如くぐんを成して居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
蘭軒の墓は麻布の長谷寺ちやうこくじにある。笄坂上かうがいざかうへを巡査派出所のかたはらより東に入つて、左折して衝き当れば、寺門がある。門内の右方いうはうには橋本箕山きざんの碑がある。東京の最大碑の一である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
と大藏は跡へ帰って硯箱を取出して手紙をしたゝめ、是から菊が書いた起請文を取出して、大藏とある大の字の中央まんなかへ(ぼう)を通してね、右方こちらへ木の字を加えて、大藏を林藏と改書なおして
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と中の条を降りまする、左方ひだりへ曲ると沢渡右方みぎへ這入るとの四万の道でございます。是から折田へ一里、折田を離れてしも沢渡へ参ると、是迄中の条から二里でございます。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
伸子は丸形の廻転椅子に腰だけを残して、そこから下はやや左向きになり、上半身はそれと反対に、幾分右方みぎかたに傾いていて、ガクリと背後にのけ反っている。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)