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暮行
水ある
上には、
横に
渡つて
橋となり、
崖なす
隈には、
草を
潛つて
路となり、
家ある
軒には、
斜めに
繞つて
暮行く
秋の
思と
成る。
妙見の長い山脚を越えて、千々岩岳、吾妻岳、
九千部岳などが
蒼茫として
暮行く姿を見せ、
右方有明海の
彼岸には
多良岳が美しい
輪廓を描く。
告れば是さへ喜びて
忽地心地は能く成けり忠兵衞
直に
結納を
揃へる中に其日は
暮行き
明日朝の
間に品々を
釣臺三
荷に
積登せ我家の
記章染拔たる大紋付の
半纒を