“仁右衛門”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にえもん60.0%
にえむ20.0%
にんえもん20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鶴谷が下男、苦虫の仁右衛門にえもん親仁おやじ。角のある人魂ひとだまめかして、ぶらりと風呂敷包を提げながら、小川べりの草の上。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ええ、仁右衛門にえむの声だ。南無阿弥陀仏なんまいだ、ソ、ソレ見さっせえ。宵に門前もんまえから遁帰にげかえった親仁めが、今時分何しにここへ来るもんだ。見ろ、畜生、さ、さすが畜生の浅間しさに、そこまでは心着かねえ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして帳場机の中から、美濃紙みのがみ細々こまごまと活字を刷った書類を出して、それに広岡仁右衛門にんえもんという彼れの名と生れ故郷とを記入して、よく読んでから判を押せといって二通つき出した。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)