“薬石”の読み方と例文
読み方割合
やくせき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我々は新聞紙の一隅に「長束正家儀、永々病気の処、薬石やくせきかう無く」と云ふ広告を見ても、格別気の毒とは思ひさうもない。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その中の一つは柳田平治の長剣によって切って四段とされたが、まだ二三枚はここに完全に残されたもの——腹がすいてきた、これもまた、時にとっての薬石やくせき
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
薬石やくせきこと/″\く無用、自ら病を求めて病がおこるのじゃ、其の病を自分手にこしらえ、遂に煩悩という苦悩なやみも出る、これを知らずに居って、今死ぬという間際の時に、あゝ悪いことをした、あゝせつない何う仕よう
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)