“老松”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おいまつ60.7%
ろうしょう25.0%
らうしよう10.7%
らうしやう3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
婆様の老松おいまつやら浅間あさまやらのむせび泣くような哀調のなかにうっとりしているときがままございました程で、世間様から隠居芸者とはやされ
(新字新仮名) / 太宰治(著)
目も及ばざる広庭の荒たきままに荒果てて、老松ろうしょう古杉こさん蔭暗く、花無き草ども生茂りて踏むべきみち分難わけがたし、崩れたる築山あり。水のれたる泉水あり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
石の橋の上には、刈つたが並べて干してあつて、それから墓地の柵までのあひだは、笠のやうな老松らうしようが両側からおほひかゝつた。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
我々われ/\著手ちやくしゆするのは、一ぽん老松らうしやうのある雜木山ざふきやまなかで、一寸眼ちよつとめには、古墳こふんでもるかとおもはれるが、これは四はうはたひらいて自然しぜん取殘とりのこされた一區劃くゝわくほかならぬ。