“寸隙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すんげき87.5%
すきま12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さうするとむきつたあとまめ陸穗をかぼかつしたくちつめたいみづやういきほひづいて、四五にちうちあをもつはたけつち寸隙すんげきもなくおほはれる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あッ——といったのは刀下とうかせんのさけび、どッと、血けむりを立てるかと思うと、必死の寸隙すんげきをねらって、竹童の右手めてがふところをでるやいなや
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二階のと、三階の燈と、店の燈と、街路の燈と、あおに、萌黄もえぎに、くれないに、寸隙すきまなくちりばめられた、あやの幕ぞと見る程に、八重に往来ゆきかう人影に、たちまち寸々ずたずたと引分けられ、さらさらと風に連れて
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
寸隙すきまもる風おともなく、身に迫りくる寒さもすさまじ。
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)