“何氣”の読み方と例文
新字:何気
読み方割合
なにげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然しその場では何とも云へないから、何氣なにげない樣に再びその二枚を見かはすと、どちらの人物も齒の浮く樣にきざなのが目に立つ。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
わたくし何氣なにげなく倚子ゐすよりはなれて、檣樓しやうらうに、露砲塔ろほうたふに、戰鬪樓せんとうらうに、士官しくわん水兵すいへい活動はたらき目醒めざましき甲板かんぱんながめたが、たちま電氣でんきたれしごと躍上をどりあがつたよ。
つぎ二人ふたりかほあはしたとき、宗助そうすけ矢張やはをんなことむねなか記憶きおくしてゐたが、くちしては一言ひとことかたらなかつた。安井やすゐ何氣なにげないふうをしてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)