“なにげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
何気84.7%
何氣12.5%
何心1.4%
何氕1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「が、ぼくに言わせると、ユーゴーはバイロンよりもいいですね」と、若い伯爵はくしゃく何気なにげなく口ばしった。——「面白おもしろい点でも上です」
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
わたくし何氣なにげなく倚子ゐすよりはなれて、檣樓しやうらうに、露砲塔ろほうたふに、戰鬪樓せんとうらうに、士官しくわん水兵すいへい活動はたらき目醒めざましき甲板かんぱんながめたが、たちま電氣でんきたれしごと躍上をどりあがつたよ。
そのうち船がある小さな島を右舷に見てそのいそから十町とは離れないところを通るので僕は欄に寄り何心なにげなくその島をながめていた。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そのせつに、おくさんのまぶたに一ぱいにじんでゐたなみだにひよいとがつくと、今まで何氕なにげなさをよそほつてゐた青木さんの心はおもはずよろめいた。青木さんはあわててイスからち上つた。
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)