“ひょうろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
兵糧63.3%
兵粮25.0%
漂浪8.3%
糧餉1.7%
豺狼1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七月大府おおふに向い、翌永禄元年二月には、義元に叛き信長に通じた寺部城主鈴木重教しげのりを攻め、同じく四月には兵糧ひょうろうを大高城に入れた。
桶狭間合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「さすがの阿賀妻どのも、おん身らの努力のほどは計算出来ざったと見えてのう、惜しいことに、今日はまたしても兵粮ひょうろうの買いだしに出向いておる」
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
どうも早や、おれも永らく身世しんせい漂浪ひょうろうの体じゃ、今まで何をして来たともわからぬ、これからどうなることともわからぬ。
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
新台子の兵站部は今雑沓ざっとうを極めていた。後備旅団の一箇聯隊いっこれんたいが着いたので、レールの上、家屋のかげ糧餉ひょうろうのそばなどに軍帽と銃剣とがみちみちていた。
一兵卒 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
褐色の道路を、糧餉ひょうろうを満載した車がぞろぞろ行く。騾車らしゃ驢車ろしゃ、支那人のおやじのウオウオウイウイが聞こえる。長いむちが夕日に光って、一種の音を空気に伝える。
一兵卒 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
甚しきは且つ一臂袒ひたんせざれば、すなわち鹿馬の奸にいて、遠く豺狼ひょうろうの地にざんせられ、朝士之がために寒心す。また且つ平民の膏腴こうゆほしいままに貪食するに任す。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)