“かて”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
87.1%
3.5%
2.5%
糧食1.5%
食物1.0%
1.0%
1.0%
兵糧0.5%
0.5%
糧米0.5%
0.5%
食糧0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
常に人間の血が号泣ごうきゅうに出逢うのを忍ばなければ生きてゆくかてが得られないとすると、……これはすこし意気地がないぞとも考えた。
人間山水図巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こゝなうちではハアかとうごぜえやすから、どんな馴染のお客でも泊めましねえから三味線さみせんや芸はいりやしねえよ、わしどもはかてうちでなくっちゃア勤まりましねえ
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
これも後には底抜けて、その破片かけは蒲生家にありとぞ聞えし、俵は米を取れども耗らず、かても乏しき事なし、それ故に名字を改め、俵藤太とぞ申しける。
海王降参の表示しるしとして、何を陸王にたてまつるべきやと問うと、百ガルヴァルだけ糧食かてたてまつれと答う。
こんな苛責くるしみに会いながら、病気一つせずに、日にし丸々と肥って、康強すこやかに、美しくそだって行くのです、この島の清らかな風と、水と、豊穣ゆたか食物かてと、美しい、楽しい
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
同じく喜捨のお鳥目をおしまず、かてて加えては真宗の人も、浄土の人も、真言、天台、禅、曹洞、諸宗の信徒悉く合掌礼拝、一応の崇敬をばゆるがせにせず、帰りには名物の煎餅
残されたる江戸 (新字新仮名) / 柴田流星(著)
我黄金をおん身と分ちて、おん身のあでやかなる姿を飾るかてとなさんとこそ願へ。貴き飾を身に着け給はば、おん身の美しさ幾倍なるべきぞ。おん身の友だちは皆おん身を羨むべし。
全陣の将士は、晩の兵糧かてに、かかっていたが、その一トざわめきの初更しょこうが過ぎると
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
真間の根本にいるお侍さんで、あきねえをして居る、かて大丈夫でえじょうぶの人が山を見てえと云うんだがと頼むと、そんだら連れてうと斯ういうわけでおらハア先方むこうへ頼んで置いたから
一首の意は、嘗て知らなかった遙かな黄泉の道をば、おぼつかなくも心悲しく、糧米かても持たずに、どうして私は行けば好いのだろうか、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
霜はましらかてうば
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
鞍には、旅の食糧かてやら、雨具やら、郡司のとがめられた時に示す戸籍の券やら、一束ひとつかの弓矢をもゆわいつけて、豊田のたちを出るとすぐの坂道へ、意気揚々と、降りて行った。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)