“大府”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
だいふ36.4%
おおぶ27.3%
たいふ18.2%
おおふ9.1%
おほぶ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
血をしぼってなしあげた穏密覚え書の一帖も、江戸の大府だいふへ送り届ける頼りはなし、このまま木乃伊みいらとなる肋骨あばらぼねに、抱いてゆくより道はないのである。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さては五十鈴いすずの流れ二見ふたみの浜など昔の草枕にて居眠りの夢を結ばんとすれどもならず。大府おおぶ岡崎御油ごゆなんど昔しのばるゝ事多し。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
また近くは法月弦之丞が、大府たいふの秘命をふくんで、深秘しんぴの間者牢を訪れるべく、単身江戸を立って行った目標の人ではないか。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
七月大府おおふに向い、翌永禄元年二月には、義元に叛き信長に通じた寺部城主鈴木重教しげのりを攻め、同じく四月には兵糧ひょうろうを大高城に入れた。
桶狭間合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
自分も三四年前に一度乘つたことのあるあの汽車は、今大府おほぶか大高のあたりを走つてゐるであらう。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)