“深秘”の読み方と例文
読み方割合
しんぴ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また近くは法月弦之丞が、大府たいふの秘命をふくんで、深秘しんぴの間者牢を訪れるべく、単身江戸を立って行った目標の人ではないか。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高山の間に住む剛健な獣の野性と、翼を持つ鳥の自由と、深秘しんぴを体得した神人の霊性とを兼ねそなえたようなのがその天狗だ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
さいさゞなみ鴛鴦おしどりうかべ、おきいはほ羽音はおととゝもにはなち、千じん断崖がけとばりは、藍瓶あゐがめふちまつて、くろ蠑螈ゐもりたけ大蛇おろちごときをしづめてくらい。数々かず/\深秘しんぴと、凄麗せいれいと、荘厳さうごんとをおもはれよ。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)