“おおかみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
90.8%
大神6.1%
大内儀0.8%
残狼0.8%
神宮0.8%
豺狼0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
峠越とうげごえの此の山路やまみちや、以前も旧道ふるみちで、余り道中の無かつたところを、汽車が通じてからは、ほとん廃駅はいえきに成つて、いのししおおかみも又戻つたと言はれる。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
鼠を大神おおかみ後裔こうえいとし、ニルヤカナヤをもって彼らの故郷とするような驚くべき俗信は、是より以外にその原因を考え出すことはできぬようである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
この、鬼眼鏡おつやを学ぶのが、鉄屑肥かなくそぶとりの大内儀おおかみさんであったのだ。
残狼おおかみのように崖を馳け降りて、小舎こやの中へ馳け込みますと、詩篇の処を開いてあった聖書を取り上げて、ウミガメの卵を焼いた火の残りの上に載せ、上から枯れ草を投げかけて焔を吹き立てました。
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ことに神宮おおかみの御鎮座ある伊勢は「伊勢子正直いせこしょうじき」と名のあるのを誇りにしているといましめるのに、なぜ正直に言ったことが悪い——それが不足だった。
おびのなかにきんぎんまたはぜにつな。たびふくろも、二枚にまい下衣したぎも、くつも、つえつな。よ、われなんじらをつかわすは、ひつじ豺狼おおかみのなかにるるがごとし。このゆえへびのごとくさとく、鴿はとのごとく素直すなおなれ。
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)