“干上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひあが73.3%
ひあ26.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕等三人はしばらくのあいだなんの言葉もかわさずに茫然と玄関にたたずんでいた、伸び放題伸びた庭芝にわしばだの干上ひあがった古池だのを眺めながら。
悠々荘 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
其処そこはもはや生物の世界ではなく、暗黒な砂漠のあらしが狂い、大塩湖だいえんこ干上ひあがった塩床が、探険者の足を頑強にこばんでいる土地である。
『西遊記』の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
ところが、一九二七年にもう一度ヘディンが見に行ったときはもうタリム川は南流をやめて昔の干上ひあがった河床の上を東流し始めていた。
ロプ・ノールその他 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
籠城となれば、飲料水に乏しく、濠水ほりみずはややもすれば干上ひあがります。事ある場合は、討って出るしかないお城でございます。——けれど野戦に勝目のない大軍の来襲をうけた場合は
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)