“堪能”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たんのう90.8%
かんのう9.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よほど会話に堪能たんのうででもあるかのやうに……が、それからさきが私にはわからなかつたので、早速似顔かきの老画伯に救ひを請うた。
老残 (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
「どうだい、君、ひとつ、ここで合わせてみたらどうだ、ちょうど、そこに一管がある、君の堪能たんのうでひとつ、返しを吹いて見給え」
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
主人はまた書斎から飛び出してこの君子流の言葉にもっとも堪能かんのうなる一人をつらまえて、なぜここへ這入るかと詰問したら
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
競争者におくれずすすまず、ひまだにあらば一躍して乗っ越さんと、にらみ合いつつ推し行くさまは、この道堪能かんのうの達者と覚しく、いと頼もしく見えたりき。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)