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堪能
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かんのう
ふりがな文庫
“
堪能
(
かんのう
)” の例文
主人はまた書斎から飛び出してこの君子流の言葉にもっとも
堪能
(
かんのう
)
なる一人を
捉
(
つら
)
まえて、なぜここへ這入るかと詰問したら
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
競争者に
後
(
おく
)
れず
前
(
すす
)
まず、
隙
(
ひま
)
だにあらば一躍して乗っ越さんと、
睨
(
にら
)
み合いつつ推し行くさまは、この道
堪能
(
かんのう
)
の達者と覚しく、いと頼もしく見えたりき。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかも和歌までも
堪能
(
かんのう
)
で、男ぶりは
何様
(
どう
)
だったか、ひょろりとして丈高く、さし肩であったと云われるから、ポッチャリとした
御公卿
(
おくげ
)
さん
達
(
だち
)
の好い
男子
(
おとこ
)
では無かったろうと思われる。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
古学というものもまだ伊那の谷にはなかったころに行商しながら道を伝えたという
松沢義章
(
まつざわよしあき
)
、和歌や能楽に
堪能
(
かんのう
)
なところからそれを諸人に教えながら古学をひろめたという甲府生まれの岩崎長世
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
律師
(
りし
)
詩
(
し
)
に
堪能
(
かんのう
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
▼ もっと見る
中年の人の嫉妬を見た事のない男は、いくら詩人でも文士でも致し方がない。小野さんは文字に
堪能
(
かんのう
)
なる文学者である。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
行きたいところへ行って聞きたい話を聞いて、舌を出し
尻尾
(
しっぽ
)
を
掉
(
ふ
)
って、
髭
(
ひげ
)
をぴんと立てて
悠々
(
ゆうゆう
)
と帰るのみである。ことに吾輩はこの道に掛けては日本一の
堪能
(
かんのう
)
である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
堪
常用漢字
中学
部首:⼟
12画
能
常用漢字
小5
部首:⾁
10画
“堪能”で始まる語句
堪能者