“かんのう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
感応52.4%
堪能28.6%
肝脳9.5%
感能4.8%
肝嚢4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その真実の精神は仏陀ぶっだ感応かんのうましまして、この誰もが入り難い厳重なる鎖国さこく内に到達して、今日まで仏教を修行することが出来たのである。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
競争者におくれずすすまず、ひまだにあらば一躍して乗っ越さんと、にらみ合いつつ推し行くさまは、この道堪能かんのうの達者と覚しく、いと頼もしく見えたりき。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「国祖孫堅将軍以来、重恩をこうむって、いま三代の君に仕え奉るこの老骨。国の為とあれば、たとい肝脳かんのう地にまみるとも、恨みはない。いや本望至極でござる」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、いったら、どんなに蘭丸が赤面するか、また信長がにがりきるか。——そういう不快は避けるのが自分のためとも思って——人の感能かんのうを見ぬくにさとい彼だけに、婉曲えんきょくに功を蘭丸へ贈ったのである。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
げによき御言葉みことばにこそ。——天に二じつあらせてはなりませぬ。さるがゆえに正成、微臣に過ぎぬ身にござりますが、ここ昼夜、肝嚢かんのうを病むばかり世のすえ案じられてまいりまする……。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)