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僥倖
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げうかう
ふりがな文庫
“
僥倖
(
げうかう
)” の例文
僥倖
(
げうかう
)
にも
卵膜
(
らんまく
)
を
膨脹
(
ばうちやう
)
させた
液體
(
みづ
)
が
自分
(
じぶん
)
から
逃
(
に
)
げ
去
(
さ
)
る
途
(
みち
)
を
求
(
もと
)
めて
其
(
そ
)
の
包圍
(
はうゐ
)
を
破
(
やぶ
)
つた。
數升
(
すうしよう
)
の
液體
(
みづ
)
が
迸
(
ほとばし
)
つて、
驚
(
おどろ
)
いて
横
(
よこた
)
へた
身
(
み
)
を
蒲團
(
ふとん
)
の
上
(
うへ
)
に
浮
(
う
)
かさうとした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
彼女はもしも浮世のある
僥倖
(
げうかう
)
に引きずられて、三十三といふ年齡を通過したならばと考へて悲しんだのである。
三十三の死
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
悶
(
もだ
)
え
苦
(
くるし
)
み、泣き叫びて、死なれぬ
業
(
ごふ
)
を
歎
(
なげ
)
きけるが、
漸次
(
しだい
)
に
精
(
せい
)
尽
(
つ
)
き、
根
(
こん
)
疲れて、気の遠くなり行くにぞ、
渠
(
かれ
)
が最も
忌嫌
(
いみきら
)
へる
蛇
(
へび
)
の
蜿蜒
(
のたる
)
も知らざりしは、せめてもの
僥倖
(
げうかう
)
なり
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
小生事
僥倖
(
げうかう
)
にも
相應
(
さうおう
)
の資産獲得いたし候も、妻もなく、子もなければ、小生生存中は養女となし、死後は
遺
(
のこ
)
す可き物は何物によらず讓り渡し度く存じ居り候。小生は、云々
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
彼
(
かれ
)
は
此
(
この
)
心細
(
こゝろぼそ
)
い
解答
(
かいたふ
)
で、
僥倖
(
げうかう
)
にも
難關
(
なんくわん
)
を
通過
(
つうか
)
して
見
(
み
)
たい
抔
(
など
)
とは、
夢
(
ゆめ
)
にも
思
(
おも
)
ひ
設
(
まう
)
けなかつた。
老師
(
らうし
)
を
胡麻化
(
ごまか
)
す
氣
(
き
)
は
無論
(
むろん
)
なかつた。
其時
(
そのとき
)
の
宗助
(
そうすけ
)
はもう
少
(
すこ
)
し
眞面目
(
まじめ
)
であつたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
自身番の灯の見えるところまで
辿
(
たど
)
り着いたのは、
僥倖
(
げうかう
)
といふ外はなかつたのです。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さるを
僥倖
(
げうかう
)
にもその夕我を尋ねし人なく、又我が在らぬを知りたるは、例の許を得つるならんとおもひて、深くも問ひ
糺
(
たゞ
)
さで止みぬ。我が日ごろの行よく
謹
(
つゝし
)
めるかたなればなりしなるべし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
(にやけた
奴
(
やつ
)
ぢや、
國賊
(
こくぞく
)
ちゆう!)と
快
(
こゝろよ
)
げに、
小指
(
こゆび
)
の
尖
(
さき
)
ほどな
黒子
(
ほくろ
)
のある
平
(
ひらた
)
な
小鼻
(
こばな
)
を
蠢
(
うごめ
)
かしたのである。
謂
(
い
)
ふまでもないが、
此
(
こ
)
のほくろは
極
(
きは
)
めて
僥倖
(
げうかう
)
に
半
(
なかば
)
は
髯
(
ひげ
)
にかくれて
居
(
ゐ
)
るので。
山の手小景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
酒屋
(
さかや
)
にたゞすと、「
拔
(
ぬ
)
く
時
(
とき
)
倒
(
さかさ
)
にして、ぐん/\お
振
(
ふ
)
りなさい、
然
(
さ
)
うすると
泡
(
あわ
)
が
立
(
た
)
ちますよ、へい。」と
言
(
い
)
つたものである。
十日
(
とをか
)
、
腹
(
はら
)
を
瀉
(
くだ
)
さなかつたのは
僥倖
(
げうかう
)
と
言
(
い
)
ひたい——
今
(
いま
)
はひらけた。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“僥倖”の意味
《名詞》
偶然の幸運。思いがけない幸せ。
(出典:Wiktionary)
僥
漢検1級
部首:⼈
14画
倖
漢検準1級
部首:⼈
10画
“僥倖”で始まる語句
僥倖児
僥倖党
僥倖当
僥倖者