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芳
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よし
ふりがな文庫
“
芳
(
よし
)” の例文
ふみ「お
芳
(
よし
)
や、そこ開けて遣っておくれ……
此方
(
こっち
)
だよ、此方へお這入りなさい……あらまア穢い
服装
(
なり
)
でマア、またお出でなすったね」
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何
(
なに
)
として
今日
(
けふ
)
はと
頸
(
うなじ
)
を
延
(
の
)
ばす
心
(
こゝろ
)
は
同
(
おな
)
じ
表
(
おもて
)
のお
高
(
たか
)
も
路次口
(
ろじぐち
)
顧
(
かへり
)
みつ
家内
(
かない
)
を
覗
(
のぞ
)
きつ
芳
(
よし
)
さまはどうでもお
留守
(
るす
)
らしく
御相談
(
ごさうだん
)
すること
山
(
やま
)
ほどあるを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母のお
芳
(
よし
)
が妙に思って、横手の
半蔀
(
はじとみ
)
から物干の方を見上げて見ると、お蔦が、膝をつくようにして、雪の上にがっくりと上身をのめらせていた。
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「んだべ、なア!」——独り合点して、「勝ところの
芳
(
よし
)
な、犬ばつれて山利さ遊びに
行
(
え
)
ったら、とオても怒られたど。」
不在地主
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
十四になる良吉、十三になる娘のおつぎ、七つの
亀吉
(
かめきち
)
と三つのお
芳
(
よし
)
。みんな働き者であり、よくできた子たちである。
ちゃん
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
それなら、ソッと上りこんで、茶の間で昼寝をしているかも知れない留守女中のお
芳
(
よし
)
を
吃驚
(
びっくり
)
させてやろうと思って、
跫音
(
あしおと
)
を盗ませて入っていったのだった。
振動魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
汝
(
うぬ
)
、
記憶
(
おぼ
)
えとけ、深川の
芳
(
よし
)
兄いてで鳴らしたもんだい、
手前達
(
てめいツたち
)
の樣な、女たらしに、一文たりとも貰ふ覺えはないぞ、ヘツ、どうだい、その
面
(
つら
)
は、いやにキヨロツキやがつて
二十三夜
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
一度は薄情な仕打ちもした
許嫁
(
いいなずけ
)
のお
芳
(
よし
)
にも、今晩は逢って心から
詫
(
わ
)
びをするつもりだ。長いあいだ悪い夢を見たが、お芳はこの染吉を勘弁してくれるかしら?——と染吉はそんな事を
銭形平次捕物控:141 二枚の小判
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
生れたのが
葺屋
(
ふきや
)
町——昔の芝居座の気分の残る、芸人の住居も多く、
芳
(
よし
)
町は、ずっとそのまま
花柳
(
かりゅう
)
明暗の土地であり、もっと前はもとの吉原もあった場処ではあり、葺屋町は殷賑なところで
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
と——ある、ある! 俗称
白縫
(
しらぬい
)
のお
芳
(
よし
)
、窃盗きんちゃっ切りの罪重なるをもって四月三日死罪に処せられしうえ
梟首獄門
(
きょうしゅごくもん
)
。
座頭
(
ざとう
)
松の市、
朋輩
(
ほうばい
)
をあやめしかどにより四月四日
斬罪
(
ざんざい
)
のうえ梟首獄門。
右門捕物帖:02 生首の進物
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「誰も来やしまいな。——大丈夫だろうな、お
芳
(
よし
)
」
銀河まつり
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昔なら
越後屋
(
えちごや
)
の
丁稚
(
でっち
)
芳
(
よし
)
どんというところです
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
芳
(
よし
)
が平の
白根山
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
踵
(
きびす
)
を
囘
(
かへ
)
してツト
馳出
(
はせい
)
づればお
高
(
たか
)
走
(
はし
)
り
寄
(
よ
)
つて
無言
(
むごん
)
に
引止
(
ひきと
)
むる
帶
(
おび
)
の
端
(
はし
)
振拂
(
ふりはら
)
へば
取
(
とり
)
すがり
突
(
つ
)
き
放
(
はな
)
せば
纒
(
まと
)
ひつき
芳
(
よし
)
さまお
腹
(
はら
)
だちは
御尤
(
ごもつと
)
もなれども
暫時
(
しばし
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おたまも長も小学校の三年生であった。——老人の名は
芳
(
よし
)
、夫婦っきりで、三本松の裏に住み、「大蝶」の倉庫番をしている、ということであった。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
宜くお出でだねえ、此の間
芳
(
よし
)
に尋ねてやれと云ったけれども、寄りもしず、
塩梅
(
あんばい
)
でも悪い時には独りものだから、薬を
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
……ところが、左内のせがれの
芳
(
よし
)
太郎というのが、それから半刻ほど前に長屋の空地で、たったひとりで凧をあげていた。……いくら好きでも、六ツといえば夜があけたばかり。
顎十郎捕物帳:07 紙凧
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
母屋に寝るのは、この外に主人総右衛門と女房のお早と
倅
(
せがれ
)
の島三郎と、娘のお
芳
(
よし
)
と、親類の娘のお町と、たったそれだけ、この顔触れの中に、
強
(
したた
)
か者の伝六を殺せそうなものは一人もおりません。
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
芳
(
よし
)
爺さんに初めて会ったのは「東」の海水小屋であった。冬のことで、海水小屋は取り払われ、半分朽ちた
葭簾
(
よしず
)
の屋根と、板を打ちつけた腰掛が一部だけ残っていた。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
縫「それはどうも誠に何でございますね、その人は名を
種々
(
いろ/\
)
に
取換
(
とりかえ
)
る人なんで、最初はきんと申して、それから
芳
(
よし
)
となりましたり、またお梅となったり
何
(
なん
)
か致しました」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あんまりなり
芳
(
よし
)
さま
其
(
その
)
お
心
(
こゝろ
)
ならそれでよし
私
(
わたくし
)
にも
覺悟
(
かくご
)
ありと
涙
(
なみだ
)
を
拂
(
はら
)
つてきつとなるお
高
(
たか
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一政はいつもさきに食事をして、子供部屋へやられる習慣だったので、もうそのときは向うの部屋で中働きのお
芳
(
よし
)
と歌をうたって遊んでいたから豹の話はそのままになってしまった。
豹
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
清「左様なら旦那さま、斯様致しましょう、お料理を取換えましょう、ちょいとお
芳
(
よし
)
どん、是をずっと下げて、何か
乙
(
おつ
)
な、ちょいとさっぱりとしたお刺身と云ったようなもので、えへゝゝ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
芳
常用漢字
中学
部首:⾋
7画
“芳”を含む語句
梅蘭芳
芳香
蘇芳
芳紀
芳志
芳芬
蘇芳染
御芳志
芳町
芳年
芳野
芳原
大蘇芳年
落合芳幾
芳川
周芳
堤下摘芳草
五姓田芳梅
芳醇
芳賀
...