“半蔀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はじとみ91.7%
はんしとみ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
梅壺の東おもての半蔀はじとみをあげて斉信に逢い、凝花舎ぎょうかしゃの前の西の白梅、東の紅梅を背景にして立っている美しい衣の男の姿を
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
母のおよしが妙に思って、横手の半蔀はじとみから物干の方を見上げて見ると、お蔦が、膝をつくようにして、雪の上にがっくりと上身をのめらせていた。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
愛吉は神妙に割膝でかしこまり、算盤そろばんはじいている。間を隔てた帳場格子の内に、掛硯かけすずりの上で帳面を読むのはお夏で、釣洋燈つりランプは持って来て台の上、店には半蔀はんしとみを下してある。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
靴のひびきが遠ざかって、この横町はしずかになったが、嘉吉が家ではなおばたばたするので、うるさいと謂って、お夏が半蔀はんしとみを愛吉におろさした、その内に蔵人はもとねや煙管きせるもそっと、母親の枕許へ
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)