“芳町”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よしちょう89.5%
よしちやう10.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「逢いましたよ。芳町よしちょうの芸者だったそうで、凄い女ですよ。この家のお内儀も綺麗だが、お艶と来たらポトポト水が滴れそうで」
芳町よしちょうやっこ嬌名きょうめい高かった妓は、川上音次郎かわかみおとじろうの妻となって、新女優の始祖マダム貞奴さだやっことして、我国でよりも欧米各国にその名を喧伝けんでんされた。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
晴代は芳町よしちやうで半玉から一本に成りたての頃から、ひまさへあると外国物それも重にイタリイやアメリカものの上演される水天宮館へ入り侵つてゐたもので
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
夫 (小説を声高に読みはじめる)「芳町よしちやうで幅の利く顔役、弥太やたらうげん七が出先から子分に持たせてよこした手紙を見た女房おげんの顔の色がさつと変り……」
世帯休業 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)