“貞奴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さだやっこ55.6%
さだやつこ44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
芳町よしちょうやっこ嬌名きょうめい高かった妓は、川上音次郎かわかみおとじろうの妻となって、新女優の始祖マダム貞奴さだやっことして、我国でよりも欧米各国にその名を喧伝けんでんされた。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ここは川上音二郎かわかみおとじろう貞奴さだやっこの夫妻を主脳として、藤沢浅二郎、佐藤歳三、児島文衛、中村信近などの一座で、十一月には「ハムレット」の翻案物を上演していたが、日々満員の好景気で
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
しかし今では女も男に負けぬ程ずるくなつた。大隈伯が願を掛けたら、屹度きつと義足を奉納する。貞奴さだやつこだつたら桃介たうすけさんのしんざうでも納めよう。
在来の如何いかゞはしい日本通とちがつて大分だいぶに精細な所まで研究がゆき届いてるらしく、貞奴さだやつこの語がヱレン氏の口から出ると「彼女あのをんなは俳優でない、芸者である」
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)