“やめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤメ
語句割合
25.0%
中止13.6%
11.4%
11.4%
9.1%
八女4.5%
廃業4.5%
廃止4.5%
退職2.3%
廢業2.3%
2.3%
2.3%
廢止2.3%
2.3%
癩病2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は窓を越えて、例の縄梯子をつたわって庭へ下りた。外ではなかなか騒ぎをやめるどころではなく玄関をドンドンと叩いている。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
マーキュ いや、こんな阿呆あほらしい拔駈ぬけがけ競爭きゃうさう最早もう中止やめぢゃ。何故なぜへ、足下おぬし最初はじめからぬけてゐるわ。なんと、頭拔づぬけた洒落しゃれであらうが。
留置とめおきあづけなどゝ云ふことにせられては、病体でしのねるから、それはやめにして貰ひたい。倅英太郎は首領の立てゝゐる塾で、人質ひとじちのやうになつてゐて帰つて来ない。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
宮、おのれ、おのれ姦婦、やい! 貴様のな、心変をしたばかりに間貫一の男一匹いつぴきはな、失望の極発狂して、大事の一生を誤つてしまふのだ。学問も何ももうやめだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
母「そんなに小言云わねえがえってに、其処そこやめえだからハア手におえねえだよ、あにきどんの側に居ると小言を云われるからおれが側へ来い、さア此方こっちへ来い、/\」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「俺らはここで挨拶したら、もう印度人は廃業やめだよ、黒ん坊は御免をこうむるよ」
平生健啖けんたんであったのがにわかに食慾を減じ、或る時、見舞に行くと、「この頃は朝飯はお廃止やめだ。一日に一杯ぐらいしか喰わない。夜もおちおち寝られない、」
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
大変因果な用事で出掛けるんですよ……え? 私が何故鉄道を退職やめたのかですって?……いや、不思議なもんですなあ。
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
私が何故鉄道を退職やめたか、そして何故毎年三月十八日にH市へ出掛けるか、と言いますと、実はこれには、少しばかり風変りな事情があるんですよ。
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
まだ? 私實はこちらへ來るか、古宮の方へ行かうかと廢業やめる一月程前迄迷つたのですけれど、たうとうこちらへ來るやうになりましたの。全くをかしなものね。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
それでも、あの人も古宮といふものがあることは廢業やめる三月程前迄は全く知らなかつたらしいのですし、古宮の方は尚それよりも少し後れて感づいたらしかつたです。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
初めはどこにも独り行き得なんだがこの頃(一八七四年)は多少行き得、仕事をさせるに他が番せねばたちまちやめる癖あり
やめし故今は何方いづかた住居すまひ仕つるやぞんじ申さずとこたへにより其與市の疵は如何樣の大疵にて働き不自由になりたるぞといはるれば海賊共ひたひより口へかけ一ヶ所小鬢先こびんさきより目尻迄めじりまで二ヶ所左のうでよりひぢ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
のみたる事までも今はさつぱりわかりしが餘りはなしの出來すぎて花見は又も廢止やめになり再度ふたゝひとほき音羽より辨當箱べんたうばこ脊負しよひもどせしに幼稚意こどもごゝろ管伴ばんたうを恨むつみもなかりけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あまり他愛たあいなさに、効無かひな殺生せつしやうやめにしやう、と発心ほつしんをしたばん、これが思切おもひきりのあみくと、一面いちめんじやうぬまみづひるがへして、大四手おほよつで張裂はりさけるばかりたてつて、ざつと両隅りやうすみからたかほしそらかげして
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
めしいた者は見ることが出来、あしなえた者は歩くことが出来、癩病やめる者は潔まることが出来、いた者は聞くことが出来、死んだ者は復活よみがえることが出来、貧者は福音を聞かされる。
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)