“健啖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんたん95.8%
ものくひ4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先日博士は生来の健啖けんたんに任せて羊の炙肉あぶりにくをほとんど一頭分も平らげたが、その後当分、生きた羊の顔を見るのも厭になったことがある。
文字禍 (新字新仮名) / 中島敦(著)
信長はまた健啖けんたんだった。茶室でも一通り満腹したろうに、広間へ移ってからも、彼の前に供えられる木皿きざら高坏たかつきはみなからになってゆく。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あなた方は私の健啖ものくひのいいのに吃驚びつくりなすつていらつしやるやうですが、私はまた当家の御主人の胃の腑の広いのに驚嘆してゐるやうな始末で。御覧なさい——」