“けんたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
健啖85.2%
剣胆3.7%
巻丹3.7%
検痰3.7%
軒端3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
信長はまた健啖けんたんだった。茶室でも一通り満腹したろうに、広間へ移ってからも、彼の前に供えられる木皿きざら高坏たかつきはみなからになってゆく。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四分六といつか泰軒がひょうしたことばのとおりに剣胆けんたん二つながらに備えてはいても、何しろ左膳ほど刀下をくぐっていない栄三郎、ともすれば受け太刀になって
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
何が機縁となって、かれらの剣胆けんたんをここまで導きあげたか?
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
これは中国にも産し、巻丹けんたんの名がある。それは花蓋片かがいへん反巻はんかんし、あかいからである。このオニユリの球根、すなわち鱗茎りんけいは白色で食用になるのであるが、少しく苦味にがみがある。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
検痰けんたんの結果は医師たちの鑑定を裏書きしてしまった。そして四つと三つと二つとになるお前たちを残して、十月末の淋しい秋の日に、母上は入院せねばならぬ体となってしまった。
小さき者へ (新字新仮名) / 有島武郎(著)
軒端けんたん数分の間隙よりくゞり入るは、世の人の嫦娥じやうがとかあだなすなる天女なれども、我が意中人の音信を伝へ入るゝことをなさねば、我は振りかへり見ることもせず。
我牢獄 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)