“とどま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
51.7%
25.0%
8.6%
6.9%
1.7%
0.9%
0.9%
停止0.9%
停滞0.9%
0.9%
滞在0.9%
0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
儒教は政治と道徳とを説くにとどまって、人間死後のことには言及んでいない。儒教はそれ故宗教の域に到達していないものかも知れない。
西瓜 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
わたくしはこのまま長く上海にとどまって、適当な学校を見つけて就学したいと思った。東京に帰ればやがて徴兵検査も受けなければならず。
十九の秋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
伊太夫の大船は、とどまり且つ進みつつ、遠近深浅に届くだけの眼と、尽せるだけの力を尽しつつ掃海作業を続けて進みました。
母は驚き、途方にれたる折しも、かどくるまとどまりて、格子のベルの鳴るは夫の帰来かへりか、次手ついで悪しと胸をとどろかして、直道の肩を揺りうごかしつつ、声を潜めて口早に
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「王よ、爾は何故に我のとどまることを欲するか。」
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
大虫樵人きこりに向い汝いかにするも樹上に永くとどまり得じその熊をき落せ我うて去らんと言う、樵夫きこりもっともと同じて恩を忘れ熊を落して大虫に啖わせたがそれから発狂した、熊は仏の前身
更に能く我に勝つ者あることなし、もし我を見および声を聞くことあれば、諸獣悉皆ことごとくはしりてとどまらず、我今かくのごとく力猛壮、威神甚だ大にして論ずべからず、この故に賢虎汝まさに知るべし
三六こしの国へ三七水丁くわんぢやう三八戒師かいしにむかへられ給ひて、百日あまりとどまり給ふが、くにより十二三歳なる童児わらはしてかへり給ひ、三九起臥おきふしたすけとせらる。
永くとどまりて一一九けふをひさしき日となすことなかれ。左門いふ。一二〇しやうは浮きたるあわのごとく、あさにゆふべに定めがたくとも、やがて帰りまゐるべしとて、泪を振うて家を出づ。
おのおの竜王ありて停止とどまり守護す、娑伽羅等八竜王のごときは、海中を護り、能く大海をして増減あるなからしむ、阿奴駄致あぬたっち等四竜王、地中を守護し、一切の河を出だす、流れ注ぎて竭きることなし
男等は、汝が不可侵の『憎悪』の上に停滞とどまつてゐた
さればや一そう伝馬てんまきたらざりければ、五分間もとどまらで、船は急進直江津に向えり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
垂井を立つはずの、大谷勢は、依然として、宿長しゅくおさの邸に滞在とどまっていた。
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この証拠物件をたるがために、渠はその死を思いとどまりて、いちはやく警察署に赴かんと、心変わればいまさら忌まわしきこのみぎわを離れて、渠は推したおされたりしあたりを過ぎぬ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)