“童児”のいろいろな読み方と例文
旧字:童兒
読み方割合
こども30.0%
どうじ30.0%
わらは10.0%
わくらべ10.0%
わらべ10.0%
わらわ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人の心の不思議を知って居るものは、童児こどもの胸にも春のしずかゆうべを感ずることの、実際有り得ることをいなまぬだろうと思います。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
するとほどなく部落から、逃げて来たらしい七八人の男女なんにょが、あえぎ喘ぎ草山へ上って来た。彼等のある者は髪を垂れた、とおには足りない童児どうじであった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
三六こしの国へ三七水丁くわんぢやう三八戒師かいしにむかへられ給ひて、百日あまりとどまり給ふが、くにより十二三歳なる童児わらはしてかへり給ひ、三九起臥おきふしたすけとせらる。
大原野の巫女みこになるはずだったと云う娘が、去年の賀茂かもの祭の日に突然神隠しに遭ってからと云うものは、あっちにひとり、こっちにひとりと都の童児わくらべどもが、五人も六人も行方ゆくえわからずになって
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
……無心な童児わらべの唄ごえにも、会心の笑みをかわす剣気の群れ——東道役は言わずと知れた駒形の兄いつづみの与吉だが、与の公、このところ脅かされつづけで
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ひとかたまりの童児わらわふろい野はらに火三昧ひざんまいして遊びふけっていたずおん。
雀こ (新字新仮名) / 太宰治(著)