童児どうじ)” の例文
旧字:童兒
するとほどなく部落から、逃げて来たらしい七八人の男女なんにょが、あえぎ喘ぎ草山へ上って来た。彼等のある者は髪を垂れた、とおには足りない童児どうじであった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
父兄代表者が、原地げんち見舞をしての報告にも、童児どうじたちは元気よく生活していると聞いて安心していた。が、あるとき、見舞に行ったよその人に、一封書を秘密ひみつにことずけて来た。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
ここに美しい童児どうじの死を主題とした、悲劇の結構せられる余地は十分にあったのである。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)