“可矣”の読み方と例文
読み方割合
よし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やれ可矣よしと安心する途端に、何処どこから飛んで来たか知らず、例の大石が磊々がらがらと落ちて来て、市郎の左のひじを強く撃ったので、彼はたまらず横さまに倒れた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
然るに現時いまの内閣の者共が何も知らないから、少しも取締が届かない——可矣よし、山木、早速桂に申し付けよう
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
この母子おやこが折々に里へ出て物を乞う時、快くこれに与うれば可矣よしすげなく拒んで追い払うと、彼等は黙って笑って温順おとなし立去たちさるが、その家はその夜必ず山𤢖やまわろに襲われて、とりひえかを奪われる。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)