“なしぢ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
梨地66.7%
梨子地33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
桟橋へあがつて東洋汽船会社の前あたりへ来ると、一本線の電車や二頭の牛を附けた撒水さんすゐ車や、赤い真鍮粉しんちうこ梨地なしぢをした力車りきしやなどがづ目を引いた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
清左衞門の取出したのを見ると、梨地なしぢに菊の花を高蒔繪たかまきゑにした見事な手文庫の、朱の紐を卷いた封は破られて、中を開けると、二三枚の小菊と、見すぼらしい短刀が入つて居るだけです。
作りは父の好みで、彼女の爲めにとりの歳にちなんで金無垢きんむくの雞の高彫たかぼりを目貫めぬきに浮き出させ、鞘は梨子地なしぢで、黒に金絲を混ぜたふさ付きの下げ緒が長く垂れ、赤地金襴の袋に入つてゐる。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)