“一二言”の読み方と例文
読み方割合
いちにげん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで肝心の話は一二言いちにげんめて、あとは色々な雑談に時を過ごすうちに酒が出た。三千代が徳利のしりを持って御酌をした。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ちゝかはいた会話くわいわ色彩しきさいへるため、やがてきな方面の問題にれて見た。所が一二言いちにげんで、高木はさう云ふことまるで無頓着な男であるといふ事がわかつた。ちゝは老巧のひとだから、すぐ退却した。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ところが一二言いちにげんで、高木はそう云う事にまるで無頓着むとんじゃくな男であるという事が分った。父は老巧の人だから、すぐ退却した。けれども双方に安全な領分に帰ると、双方共に談話の意味を感じなかった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)