かわか)” の例文
その役目は抜穂の田に出て稲を抜きかわかし収める以外に、九月にその稲を京都に運んで行く時にも、木棉鬘ゆうかずらを着けて引道する者はこの稲実公であった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
あらつてはかわかし/\しば/\それが反覆はんぷくされてだん/\に薄青うすあをく、さうしてやみをさへあかるくするほど純白じゆんぱくさらされた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
どりゃ、太陽そのゆるやうなまなこげて今日けふひるなぐさめ、昨夜さくや濕氣しっきかわかまへに、どくあるくさたふとしるはなどもをんで、吾等われらこのかごを一ぱいにせねばならぬ。
着物きものまをすまでもなし、つち砂利じやり松脂まつやにあめぼう等分とうぶんぜて天日てんぴかわかしたものにほかならず。
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
苅羽郡かりはこほり(越後)椎谷しひや漁人ぎよじん(椎谷は堀侯の御封内なり)ある日椎谷の海上にすなどりして一木の流れたゞよふを見て薪にせばやとてひろひ取て家にかへり、水をかわかさんとてひさしに立寄おきしを
依つてその國王がじ恐れて、「今から後は天皇の御命令のままに馬飼うまかいとして、毎年多くの船の腹をかわかさず、柁檝かじさおかわかさずに、天地のあらんかぎり、止まずにお仕え申し上げましよう」
「別に女房に甘いってわけじゃないんですよ、奥さん。実は私、他に着物がないから、洗濯して火でかわかして、綿わたを入れて、元通りに縫う間、裸で寒いから布団にくるまっているって算段なんですよ」
苅羽郡かりはこほり(越後)椎谷しひや漁人ぎよじん(椎谷は堀侯の御封内なり)ある日椎谷の海上にすなどりして一木の流れたゞよふを見て薪にせばやとてひろひ取て家にかへり、水をかわかさんとてひさしに立寄おきしを