“砂利”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じゃり72.3%
じやり23.4%
ざり3.2%
バラス1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
異人館の丘の崖端がけはしから川を見下ろすと、昼間見る川はにぎやかだつた。河原の砂利じゃりに低く葭簾よしずの屋根を並べて、遊び茶屋が出来てゐた。
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
なるほど銀行家の家邸いへやしきを買つたと云ふだけあつて、御影石みかげいしの門柱には、鉄格子の扉がついて、玄関まで砂利じやりが敷きつめてある。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
すると間もなく彼の立佇たちどまっていた処から四五本目の、古い枕木の一方が、彼の体重を支えかねてグイグイと砂利ざりの中へ傾き込んだ。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
凝視していた砂利バラスの上に、何の苦もなく突き倒されたように思ったが、その瞬間に彼は真黒な車輪の音も無い廻転と、その間に重なり合ってひらめき飛ぶ赤い光明こうみょうのダンダラじまを認めた。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)