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かはか
杤の
実は八月
熟して
落るをひろひ、
煮てのち
乾し、手に
揉てあらき
篩にかけて
渋皮をさり、
簀に
布をしきて
粉にしたるをおき、よくならし水をうちてしめらせ
『おゝ、
出来た。ぴち/\と
刎ねる……いや、
恁うあらうと
思ふた……
見事なものぢや、
乾して
置くと
押死ぬべい、それ、
勝手に
泳げ!』とひよいと、
放ると、
濠の
水へばちやりと
落ちた。
最初の
問題は、
云ふまでもなく
何うして
再びそれを
乾燥さうかと
云ふことで、その
爲め
皆なで
相談會を
開きました、
暫くして
愛ちやんは、
宛で
前から
皆なを
知つてでも
居たやうに